どんなトレーダーにも「検証」が必要だと思う話
こんにちは。 ひがし です。
今回は、『トレーダーにおける検証の重要性についての再考』
について書いていきます。
ビバ・原石磨き。
まだまだ年末年始ムードの世の中に便乗して、それにちなんだ記事を書きたいと思っています。
年末年始というと、このブログにとっては「過去の振り返り」と「将来への展望」を言語化するということを重要視してきました。
↓↓↓
fx-couple-no-susume.hatenablog.com
fx-couple-no-susume.hatenablog.com
↑↑↑
そもそも「過去の振り返り」は「将来への展望」をたてるためにやるものなので、常にセットであるべきだと思います。
とはいっても、テーマによって振り返る内容が違ったり、濃さも大きく変わってくるのでこうしてそれぞれに分けて記事としてまとめることが必要になります。
そういった意味で今回の記事を大別すると、「トレード」というテーマに絞った「過去の振り返り」の重要性について書くものであるといえます。
またこの記事の中では、トレードにおける「過去の振り返り」を「検証」と呼ぶことにします。
二種類の「検証」
トレードにおける「検証」は二種類あると考えています。
それは「自分のトレード日記」と「過去値動きの分析」の二種類です。
深い理由はなくて、過去を振り返れる材料がこの二つしかないからです。
使える材料を余すところなく使ってやろうとすると、必然的にこの二つを分析するということになります。それぞれについて書いてみます。
1.トレード日記をつける
このブログでも不定期的に公開トレード日記をあげています。
↓↓↓
fx-couple-no-susume.hatenablog.com
↑↑↑
読者のみなさまにとっては、こんなに色々FXについて語ってるけど実際この人どんなトレードしてるのよ?というリテラシーの観点で読まれるものだと思います。
一方で、ライターの私からしてみれば、不定期にでもこうしてアップロードすることによって、私がトレード日記をつけることをさぼらないようにするという、Win-Winの関係を築こうという意図が裏にあります。
トレード日記をつけるうえで私が重要だと思うことが二つあります。
一つ目が、「何を重要視したいのかを明確にすること」です。
トレードにはいくつかの決定的な重要な瞬間があるはずです。
例えば、エントリーするその瞬間。このときトレーダーは「ここなら利益が狙える可能性が高い!」という今までにはなかったあるきっかけを持っているはずです。
同様に、利確/損切りする瞬間もそうです。
こうした重要な瞬間にこそ、自分がトレードの軸としているものが浮き彫りになっているはずです。例えば私の場合、勝率を最重要視したトレードを心がけています。そんな私にとっては、獲得Pipsや損益は重要でないというとさすがに嘘になりますが、優先順位が下がります。
このように、トレードにおいて重要にしていることを書き出して、優先順位をつけていってみると、それが分析に必要な要素になるはずです。
日記をつけるうえで次に重要なのは、「定量的であること」と「可能な限り明確であること」だと思います。
自分が重要だと思うことが「いっぱい儲けられること」ではさすがに意味がありません。「いっぱい」っていくら?そもそもPips、損益どちら?儲けられればどれだけ敗けがあってもいいの?等々、後で自分が読み返してもよく分からないからです。
エントリーのタイミングも「ビビッときたから」とか「いい感じだったから」とかでは意味がないです。当たり前ですが、結局それってどういうときだったのよ?ってなるからです。
おおもとの目的に立ち返ると、この日記は自分で読み返して「未来へ活かす」ためのものです。
先ほどあげた二つの例はさすがに極端すぎるかもしれませんが、少しでも効果的に未来へ活かす日記を残すためには、可能な限り明確かつ定量的にあらわされているのが望ましいです。
私の場合であれば、「勝率をどのように定義するのか」「毎回同じ勝率を見越してエントリーしていたか」などが具体的に書くための”キー”になっています。
2.過去の値動きを分析する
このブログでもこれまで、過去値動きの分析を何度かご紹介してきました。
↓↓↓
fx-couple-no-susume.hatenablog.com
↑↑↑
正直なところ、過去値動きの分析については私もまだまだ手探りなところが多いです。
さらに実際にやってみて、より明らかになったことなのですが、トレード日記に比べてこちらのほうが「統計的なセンス」が必要になります。
つまり、注意して分析を行わないと「統計的な偏り(ノイズ)」が含まれてしまうということです。
トレード相場における、値動きを説明する要素は本当に数えきれないほどあります。
ファンダメンタルズとテクニカルという二大手法に大別される、様々な分析手法がある通り、人によって多くの相場の見方があるからです。
同じ値動きを見ながら、「これはダブルボトムだな」と思う人もいれば「雲は抜けてないな」と思う人もいれば「指標発表に向けた警戒ムードがでてるな」と思う人もいるのです。
ここから分かる通り、「トレーダーが何を思って相場が動いたのか」を分析するということは非常に難しいというか、ほぼ不可能に近いのです。
またファンダメンタルズの側面からみても、「どのニュースがトレーダーの心理に影響したのか」を分析することも同様に難しいです。
例えば、ある指標発表時の値動きの特徴について知りたい!と思って分析したときに、分析対象の過去データに大統領交代とか、地政学リスクとか、指標以上にトレーダー心理に影響を大きく与えるニュースが重複していたとすると、正確な分析とは言えないと思います。
とはいえ私の場合、その値動きからこのニュースの影響だけ排除しよう、というのは不可能なので、検証回数を増やすことによってでしか、統計的な偏りを解消することができません。
難しいですね。少しでも伝わりましたでしょうか。
「信頼できる統計」にもとづく分析こそが、自分のトレードに活きるということですね。
トレードルールという「原石」を磨こう
ここまで書いてきて、何となく自分のトレーダーにおける「検証」というのはこういうことなんじゃないかと思いました。
大前提として、トレードルールという相場に対する一定の姿勢がなければ改善のしようがありません。毎回なんとなくでエントリーを続けていても、何かが変わることはなくそれは常にギャンブルのままです。
そうではなくて何かしらのルールを設けて、そのルールをトライアンドエラーで修正し続けるからこそ、勝てるトレーダーとそうでない人が出るのだと思います。
つまり、トレードルールは私たちトレーダーにとって大切な「原石」であるといえます。
そしてこれまでに書いてきたような「検証」こそ、その原石を磨くことができる唯一の手段なのだと思います。
かくいう私もまだまだ検証初心者です。
特に二番目の「過去の値動き分析」については本当にまだまだだなと感じていて、改善の余地があると思っています。
正直、この過去分析は分析からスタートして、結果を画像等にまとめて、さらに記事にまとめて、と他の記事と比べても完成までの手間がかなりかかっています...。
分析をはじめて「なんでこんな記事書こうと思ってしまったんだ」と後悔するレベルです。それでも、これもまた一つのトライアンドエラーなので慣れて改善していくしかないんだと思います。
「記事を書く」という強制力を利用して私もまた自分の「原石」を必死に磨いているということになりますね。