【FX:イランアメリカ】地政学リスクが高まると値動きはどうなるのか分からないから過去実績を調べてみた
こんにちは。 ひがし です。
について書いていきます。
相場に高まる緊張感
イランとアメリカの間で緊張が高まっていますね。
この二日間ほどで急に燃えてきたように感じます。
体調不良により、私の情報収集アンテナが狭かったというのもあるかもしれませんが...そのあたりはご容赦いただきたいです。
肝心のドル円相場はというと、「リスク回避の円買い」ムードで
一時107円台にまで大きく下げました。
ファンダメンタルズとしての値動きが強い相場が続いていますが、
ここまでいわゆる「地政学リスク」が高まっているのを感じることが
私がトレードを始めてからは初の出来事だったので、うまく立ち回ることも
できていない現状です。経験不足。
そこで今回は、過去の地政学リスクってどんな値動きだったのだろう、
という私個人の興味からいくつか今回と似たようなもので、
検索に引っかかったものをピックアップしてみました。
そもそも地政学リスクとは?
最初に「地政学リスク」という言葉について簡単に説明します。
聞きなじみない方もいらっしゃるかもしれないので。
「地政学リスク」とは、「地理学」と「政治学」をかけあわせた「地政学」によって引き起こされる経済リスクのことをいいます。
今回の中東地域を例に考えてみましょう。中東地域といえば、石油や原油といった世界の主要エネルギーの原産国が集っていますよね。モノによってはロシアやアメリカが一位のこともありますが、細かいことは気にせずイメージで大丈夫です。
これは、紛れもなく彼らの国の領地の地中奥深くに、それらのエネルギーが多く埋まっているから、という「地理的な」要因によるものです。
またこうしたエネルギー資源というのは有限かつ、価値のブレることが少ないものなので、世界的にも価値のある資源です。「明日からもうガソリンいらない」とはなりません。
要するに、どの国でも欲しい!って思えるものだということですね。
そうなると、いやでも「政治(広く言えば政治経済)」が介入してくるというわけです。ややこしい世界です。
サウジアラビアとか、今回のイランとか、アラブとかといった国々は、エネルギーの眠る地脈の上にあるというだけで、全世界からの政治的介入を避けられません。
アメリカをはじめとする先進国は重要な資源を手放すわけにはいかないからです。
ちなみに、かくいう日本も地政学的な役割を担っています。
そのうちの一つをあげると、「中国に近い」ということです。
今回の主旨とずれるので多く語りませんが、このように
「地図上のどこにその国が位置しているか」ということは、時に政治学的に
とても重要な意味を持つのです。
では「地政学」の「リスクが高まる」とはどういうことかというと、
簡単に例をあげると”戦争”とかがありますね。
つまりその土地をめぐって、あるいはその資源をめぐって、
国同士で対立が起きたり、関税や意見表明などのけん制が起きることです。
こうした地政学的問題をめぐる「国家間の緊張状態」を
「リスクが高まる」と表現しているようです。
<本題>過去の地政学リスクが高まった時のドル円を調べてみた
調べたこと
前回の「年末相場についての調査」同様に、今回もまずは
何について調べたのかを明確にします。
↓↓↓
fx-couple-no-susume.hatenablog.com
↑↑↑
今回も自分が知りたいことを中心に内容を策定しました。
というわけで以下が調査内容になります。
・調査期間
ニュースを検知した日付の前2日間、後4日間の計7日間
・調査内容
(1)円高かドル高か(陰線か陽線か)
(2)最も値動きがあった日の高値と安値
(3)(2)に基づく値動き幅
(4)それ以外の経済主要ニュース
今回の調査で難しいのは、対象期間が定めづらいということです。
というのも、いつそのリスクが高まり、落ち着いたのかを判断する
明確な基準がないためです。
また、値動きについては前回同様で地政学リスク以外の要素を考慮するために、経済主要ニュースの有無をチェックします。
【2019年】12月12日~12月20日の値動き
去年の9月にあったのが、サウジアラビアの石油施設への攻撃です。
トランプさんの石油についての発言もあったことから関連が強くみられ、
注目が集まったようです。
このとき、実際に報道がでたのは日本時間9月14日の土曜日だったようで、
値動きにあらわれたのは9月16日以降とみるのが現実的かもしれません。
値動きを見てみると、一時的にドル高になったかと思うと、
その後は円高のトレンドとなっています。
そこまで強いトレンドではなく、やはり警戒感が強いという感じでしょうか。
【2018年】10月16日~10月24日の値動き
2018年の10月には、サウジアラビア政府により現地の記者が殺害された
という疑惑報道により、緊張が広がりました。
値動きを見ると、やはり前半はドル高に動いたのちに、
ゆるやかな円高トレンドへと入っていきました。
主要ニュースがまさにこの疑惑報道であっただけに、
他ニュースは指標発表のみと控えめです。
【2018年】5月14日~5月22日の値動き
2018年は5月にも中東情勢に注目が集まっていました。
トランプさんがイラン核合意からの離脱を表明したのです。
この他にも、基本的に相場はドル一強といった様相で、
米中貿易摩擦問題に着手するなど、とにかく強かったです。
値動きをみてみると、やはりここでも前半はドル高、後半が円高
といった動きがあります。
<まとめ>前半:ドル高、後半:円高 がトレンド...?
直近で出てきた中東の地政学リスクについて3期間リサーチをしました。
ここまで、共通して見られた特徴といえば
前半:ドル高、後半:円高 という値動きでしょう。
が、考えてみてもなぜこのような値動きになるのかいまいちピンときません。
シンプルなリスク回避の円買いであれば理解できるのですが、
前半のドル高が分からない...。
ここまでの自分のリサーチを水の泡にするつもりで書くわけではないのですが、
やはり値動きというものには説明要因が多すぎて、なぜ動いたのかを説明することはかなり難しいです。これが今回の分析で分かった最も自明なことであるといってもいいかもしれません。
通貨ごとの強弱の話や、それ以外の経済ニュースなど、他にも多くの説明要因があったはずです。
事実、今回のドル円の値動きを見てみると、前半のドル高の流れはみられません。
むしろ、順調にリスク回避の円買いがはじまっているように見えます。
よくよく調べてみると、年末からこの警戒ムードは立ち込めていたみたいですが、報道が過熱してトレーダーたちの大きな関心の対象になったのは最近のはずです。
今回の分析では、少なくとも自分を納得させるような説明要因をそろえることができませんでした。
そのため、この時点ではこの前半:ドル高、後半:円高は「アノマリー」の一種としか説明のしようがありません。トレンドではなく。
やはり相場は難しい...。
それと、値動きと主要経済ニュースについて調べようと思った時に、
思うように結果が出てこないのもなかなか難しいです。
やはり日ごろから「この時期にはこういうイベントがあった」と
色を付けて見続けられている人が有利に立ち回れることは間違いないですね。
これからも色々なニュースにアンテナを張って、相場を観察しようと思います。